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「大佛次郎と住まいをめぐるヒストリー 鎌倉そして横浜」展
展示紹介、第五回目です。 【第1章 大佛次郎 住まいの履歴書】つづき☆ 大佛次郎は昭和6年頃から約10年間、 横浜のホテル・ニューグランドの一室を創作活動の拠点としました。 ホテルには大きなトランクが預けられており、長期滞在に備えていたといいます。 写真:大佛愛用のトランク(2020/12/25まで展示中) 《K.N》が側面にあります。 こちらはニューグランドに持ち込んだトランクとは言い切れませんが、 エールフランスの荷札などが付いたままで、 フランス旅行に使用したことが分かります。 ◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇ 写真:ニューグランド外観 ![]() 1927年(昭和2年)に開業した歴史あるホテルです。 「ホテルの人達も創業以来、 私が一番永い滞留客だと認めて、 皆で親切にしてくれた。 私の書く小説に、またかと思うくらいに横浜が出るように成ったのも、 避けられない成行であった。」 (エッセイ「横浜と私」より) ↓ホテル・ニューグランドを訪問した過去ブログ記事はこちら。 ◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇ 昭和期のホテル・ニューグランドのモダンな情景が、大佛の現代小説に登場することもしばしば。 一方で、「霧笛」をはじめとする開化小説・時代小説では、 幕末明治の混沌とした横浜を描いています。 写真:大佛次郎『霧笛』初版、昭和9年発行 ![]() 「・・・有島武郎、里見弴、獅子文六、白井喬二、長谷川伸、吉川英治、北林透馬それから私、 皆、ここの生れである。
・・・しかし、ひそかな私の誇りは、 よくても悪くても、私ほど横浜に溺れて、 横浜の小説を数多く書いたものは他にはいないということである。 短い歳月の間に、横浜ぐらい烈しく変化を重ねた都会はない。」(エッセイ「横浜と私」より) 幼くして離れた生まれ故郷・横浜への思いは、生涯色褪せませんでした。 ◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇ ニューグランドで取材を受けることも多かった大佛次郎。 写真も多く残っています。 写真:ニューグランド屋上の大佛次郎 「霧笛」執筆のころ(昭和7~8年) 現在のシーガーディアンIIの前身ですね。 そこで、ピコン・リキュールや キャロットグラッセをいつも頼んでいたとか。 当館にはニューグランドの領収書類も多く残っており、 もちろん「住まいをめぐるヒストリー」展でも展示中です。 写真:ニューグランド屋上の大佛夫妻① 写真:ニューグランド屋上の大佛夫妻② 「318号室――それがぼくの部屋だった。 ホテルの3階にあって、 港が真正面に見えて、 展望は良くきくし、 実に住み心地のよい場所だった。」 (エッセイ「横浜今昔」より) 山下公園や港を一望できる318号室から、 横浜を舞台とする数々の名作が誕生しました。 ホテル・ニューグランドは、大佛次郎のもうひとつの書斎といえます。 ◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇ さて、次の第6回で「大佛次郎と住まいをめぐるヒストリー」展のご紹介シリーズは終了です。 最後は、大佛次郎が住んだわけではない、大佛次郎記念館のご紹介です。 「MEMORYとしての住まい 大佛次郎記念館」は、明日アップ予定です! それでは、また。
by ojmm
| 2020-12-24 10:31
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大佛次郎記念館のご案内
【開館時間】
4-9月 10:00~17:30 (入館は17:00まで) 10-3月 10:00~17:00 (入館は16:30まで) 【観覧料】 大人 200円 中学生以下 無料 ※20名様以上の団体料金 大人 150円 ※毎月23日(市民読書の日)と、第2・第4土曜日は高校生以下無料 ※横浜市在住の65歳以上の方 100円(濱ともカード等をご提示ください) ※障がい者手帳をお持ちの方とお付添の方1名 無料 《団体入館のご予約》 予定日時、人数、説明希望有無をご連絡ください。 ご希望の団体には、入館時に大佛次郎と当館についてご案内いたします。 【休館日】 毎週月曜日(祝休日の場合は翌平日) ※展示替等で臨時に休館することがあります。 大佛次郎記念館ホームページはこちら 所蔵資料のご案内はこちら 大佛次郎記念館 〒231-0862 横浜市中区山手町113 TEL 045-622-5002 FAX 045-622-5071 以前の記事
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