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横浜・港の見える丘公園内にある、大佛次郎記念館の最新情報
by 大佛次郎記念館
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「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々
「大佛次郎と住まいをめぐるヒストリー 鎌倉そして横浜」展

展示紹介、第三回目です。


【第1章 大佛次郎 住まいの履歴書】つづき☆

③借家転々・鎌倉~~雪ノ下


大正10年(1921)東京帝大を卒業した大佛次郎は、

鎌倉女学校の教職を得て、鎌倉に移り住みます。


  資料:大正初期の絵地図で見る鎌倉(書き込んだ地名等の位置はおおよそのもの)
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_03475836.jpg
最初に入った家は、長谷の大仏裏の借家でした。


家は長谷の大佛の裏山にある一軒家で、まだ電燈も来てゐなかつた。
家主のデベツカーさんが僕が費用を出して電燈を引いたら
家賃は半年要らないと云ふのである。」(エッセイ「ハムレットと僕」より)


 
小林米珂(こばやし べいか、1863~1929)は、明治時代に日本に帰化したイギリス人弁護士。

鎌倉で不動産業を営み、俳人の高浜虚子などもデベッカー家の借家に住んでいました。


  写真:鎌倉寿福寺の「デベッカ家」墓所
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_02371885.jpg


長谷の大仏裏以後、就職先の女学校の近くや、

海岸通、坂ノ下、材木座と、

鎌倉町内を猫とともに転々とする、

大佛夫妻の借家住まいが始まります。


◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇


大佛夫妻の転居は約8年間で10回以上。

とくに大仏裏には複数回住まい、

大正12年(1923)9月の関東大震災に遭い、

鞍馬天狗を書き始めた印象深い場所でした。


  写真:鎌倉大仏と大佛次郎
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_02481984.jpg

大仏裏の借家は、《大佛次郎》のペンネームの由来となった場所でもあります。

当時は原稿料を稼ぐために複数のペンネームを使い分けていました。

《阪下五郎》は坂ノ下の権五郎神社、

《由井浜人》は由比ガ浜など、鎌倉にちなんだペンネームも。


↓大佛次郎のペンネームについては、こちらの過去ブログもご参考に。


◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇


震災後は滑川の東側、材木座付近で数回転居しています。

愛媛・松山出身で大蔵大臣、文部大臣を歴任した勝田主計(しょうだ かずえ)の家の敷地内にある借家に暮らしたり、

東京から両親を迎えるための家を鎌倉町内で探していたようです。


  写真:材木座時代の大佛夫妻と猫。大正末~昭和初めころ
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_02325024.jpg
 
  
  写真:これも材木座のいずれかの借家。
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_03454700.jpg
デベッカー家から譲り受けた猫「トム」(その後トンベエに改名)は、

転居しても前の家に戻ってしまい、とうとう行方不明になってしまったとか。


◇◇◇〇◇◇◇〇◇◇◇


昭和4年(1929)、大佛次郎は念願の自宅を新築しました。

場所は、鎌倉鶴岡八幡宮に近い雪ノ下。

以後転居はせず、ここが生涯の住まいとなります。


  写真:雪ノ下の新居 棟上げの日 昭和4年4月
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_04254774.png


  写真:棟上げの日 大工たち  昭和4年4月
「住まいをめぐるヒストリー」展 ご紹介③鎌倉・転々_b0134195_04292602.jpg

東京から腕のいい大工を呼んで工事を進めました。

大工さんたちは、それぞれ出入りの店の半纏を着ています。


「私は窓の格子をなでるごとに、シマのあわせで普請場を見回っていた曾山長五郎のことを思い出す。
 大きな声もしないやせた老人であった。
 棟梁といわれた町の大工の典型であろう。
 仕事の自信が、人柄をきわめて静かなものにしていた。」(エッセイ「町の大工」より)


次は、雪ノ下の新居&別邸についてご紹介します!!


by ojmm | 2020-12-23 09:51 | トピックス
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大佛次郎記念館のご案内
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4-9月 
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(入館は17:00まで)
10-3月 
10:00~17:00
(入館は16:30まで)

【観覧料】
大人 200円
中学生以下 無料

※20名様以上の団体料金
大人 150円

※毎月23日(市民読書の日)と、第2・第4土曜日は高校生以下無料
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