スポット展示「大佛次郎の雑誌でたどる1920年代フランス映画」の見どころをちょっと紹介。
大佛次郎とフランス映画・・・
若き日の大佛次郎は、フランスで発行された数々の映画雑誌を年間購読し、映画について書かれた論文を多数読んでいたようです。
フランスでの公開から、数年遅れで上映される洋画を見るため、横浜の映画館に通っていた記録も残っています。
今回の展示では、
1920年代に愛読していた映画雑誌の中から大佛次郎が実際目にした映画を選りすぐって紹介しています。
エミール・ゾラ原作の映画「ナナ」は、フランスでは1926年6月に上映されました。
雑誌「ポケット」(1927年1月号)の中で、”講談調”で書かれた「西洋新講談 女優ナナ」は、1927年4月の日本封切り前に、特集記事を組んだものです。
大佛次郎(本名:野尻清彦)は当時「ポケット」に17種類の筆名を使い分けて作品を執筆していたのですが、瓢亭白馬はその中の一つで「瓢箪(ひょうたん)から駒」をもじったものなんです。
今回の展示では、実際の映画の名場面と共に「西洋新講談 女優ナナ」の名調子を、ぜひ味わってみてください。