大佛次郎記念館は、浦辺鎮太郎氏の設計で建設されました。
建物は、昭和53年度に、神奈川県下建築コンク-ル最優秀賞を、翌年の昭和54年(1979)には、第20回建築業協会賞(BCS賞)を受賞しており、平成元年には、かながわの建物100選にも選ばれました。
その浦辺鎮太郎氏が興した浦辺設計の3代目社長、西村清是さんが先日記念館にご来館くださいました。東京出張があり、近くということでお立ち寄り頂いたのですが、記念館をじっくりと温かい眼差しで点検してくださり、修繕した方が良い箇所などのご指導をくださりました。
一般的に、浦辺鎮太郎が設計した建物のうち代表作として挙がるのは、大原美術館分館や倉敷国際ホテルなどです。
が、しかし、西村さんのお話しによると、以前に当時2代目社長の松村慶三氏と、ふとした時に「一番、浦辺鎮太郎らしい建物って、どれだろう?」という話になり、その時二人が迷わずに挙げた建物がこの大佛次郎記念館だったのだそうです。
お弟子さん二人から、「一番浦辺鎮太郎らしい設計の建物」のお墨付きを頂いた記念館。
これからも修繕しながら、大事に残していきたいと思います。
今年も残りわずかとなりましたが、どうぞ良いお年を!
来年も、大佛次郎記念館をよろしくお願いいたします。