10/15(土)、気持ちの良い秋晴れの日に、横浜文学散歩~富岡編~が開催されました。
講師は、おなじみ東京外国語大学名誉教授の内海孝先生です。
今回は、サブタイトルが「直木三十五―大佛次郎記念館がなぜ直木三十五なのか?」というもので、謎かけ形式になっていました。直木三十五の死後、直木を記念して制定された賞が、文豪の登竜門として知られる直木賞です。直木と大佛に、どんな関係があったのでしょうか・・・?
最初は、京急富岡駅すぐのところにある「川合玉堂邸跡」に立ち寄りました。
ここでは、NPO法人旧川合玉堂別邸及び園庭緑地運営委員会の代表からお話を伺い、富岡の町を見下ろして、埋め立て前の海岸線をたどったり、別荘地だった頃の屋敷の場所を俯瞰したりしました。
続いて、立ち寄ったのが、臨済宗建長寺派の富岡山長昌寺(ちょうしょうじ)です。
ここには、現在も直木の墓があり、直木の代表作「南国太平記」にちなんで南国忌と名付けられた法要が毎年営まれています。
ご住職から、直木の生い立ちと共に、大佛との初めての出会いが明かされました。
また、27回忌法要の際に、大佛次郎を始めとする参加者が書き残した追慕録なども拝見し、大佛とのつながりのヒントをいただきました。
直木の墓の前で記念撮影。ちなみに直木の墓の隣には、第89回直木賞受賞者の胡桃沢耕史の墓があります。
さらに散歩は続きます。長昌寺からすぐの所、昔の海岸線の海際に真言宗御室派の花翁山慶珊寺(けいさんじ)に伺います。こここそは、直木三十五が土地を借りて家を建てた場所でもあり、当初はこちらに墓もあったそうです。本堂に上げて頂き、ご住職と共に航空写真から今昔の富岡を見比べます。
さらには、ご本尊も拝見させていただきました。
その後、直木三十五旧宅跡に立ち寄り、ここで内海先生より、建てた家の造りの面白さや、直木の晩年の様子を伺いました。
最後は波除八幡として有名な富岡八幡宮で解散。散歩は無事終了しました。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。