2012年10月26日(金)から28日(日)までの3日間、大佛次郎記念館和室で愛蔵品展「大佛次郎の交友 書と篆刻をめぐって」を開催します。
大佛次郎の作品には一方で『鞍馬天狗』や『天皇の世紀』があり、他方で『パリ燃ゆ』や『ドレフュス事件』といったフランスものがあります。私生活においても、ワインを好み、仕立てのよいスーツを着こなすダンディな姿だけでなく、和服を着て古い硯や墨に親しむ一面を見せています。
同じ鎌倉の住人であった歌人吉野秀雄の書、吉野の師会津八一の書、そして仏文学者鈴木信太郎の篆刻による数々の印。記念館が所蔵するこうした愛蔵品は、作家の日常を彩った東洋趣味を伝えるだけでなく、戦中から戦後まで大佛が彼らと交友したその跡かたを示す証しでもあります。手のひらに載るような印は、そこに刻まれた字句(印文)や書体、使われた印材の色と形、側面の浮き彫り模様など、一幅の書画に劣らないほど、豊かな小世界を繰り広げています。和室での展覧会という趣向ともどもお楽しみ下さい。
(写真左:印泥の入った印池、中:印、右:印影 大佛次郎記念館蔵)
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